UBのアパートのベランダに金網が張られているのはなぜ?

ウランバートルのあるアパートを撮った写真なのですが、これを見た日本の友人から「ベランダに金網をつけている理由は? モノの落下防止?」と質問されました。

偶然にも私の友人がむかしこのアパートに住んでいたらしく、「この地域は治安が悪いから、外から泥棒が入ってこないように金網をつけている家があるんだよ」とのこと。1964年に建てられたそうです。

モンゴルらしいなと思うのは、家によってベランダや窓の形がいろいろ違うこと。

モンゴル写真界のゴッドファザーことツァツァラルトさんは、この写真を見て「”芸術的”な建物」だとおっしゃいました。その意味は「それぞれの家々の人生、時代、スタイルがよく読みとれるから」。それを聞いて私も一つひとつの窓をもっとじっと見るようになりました。

ウランバートルでこういったロシア式のアパートを眺めるのが私は好きです。とくに夜。窓の色が家庭によって黄色、ピンク色、赤色、水色、緑色、オレンジ色など色とりどりに発光しているのです。それぞれの家に一体どんな人が暮らしているのか? 窓の向こうの部屋のなかでは幸せな時間が流れているのか、それとも悲しい夜を過ごしているのだろうかと、外から眺めて想像してしまいます。