モンゴル総選挙当日のウランバートルのようす

6月28日、選挙当日です。ウランバートルの街はいたって平和な感じでした。

国立の幼稚園や学校が投票所になっています。友人たちは「国立の場所でやればレンタル費がかからないからでしょう」と話していました。

選挙に関する張り紙が入り口に。投票時間は朝7時から夜22時まで。

民族衣装のデールを着てくる人がけっこういました。理由を聞くと「国の代表を決める大事な選挙だから、敬意を持ってデールを着て投票に行く」とのこと……!

このご夫婦にどうやって投票する人を決めたのか聞いたら、「モンゴルにはITの技術が必要だから、ITに強い経歴を持つ人を選んだよ。現在の議員たちはもういらないよ!」

投票した人の指には(3日間くらい消えない)インクで印がつけられます。投票する際は指を見せて、二重投票を防ぐそうです。

FacebookやInstagramで、この印をアップして「投票に行ってきたよ」と発信する人が多かったです。

22歳と24歳の姉妹。投票所には毎年来ているとのこと。メディアやSNSで情報を見たり、実際に人の話を聞いて、自分でいろいろ考えて、投票する人を決めてきたそうです。

他にも軍服を着た女性などに遭遇したのですが、選挙の日は写真NGという人が多くてあまり撮ることができず。

深夜、結果が出ました。「人民党の圧勝だろう」というさまざまな事前予想よりも若干人民党の議席が少なかった印象です。日本留学組も活躍する人間党が議席を8席に伸ばし、今後が楽しみです。

比例で当選した歌手のナランさん。彼女に対して「政治を知らない著名人が当選してしまった」と嘆くモンゴル人がSNS上にけっこういました。日本でも同じ現象がありますよね。

しっかり調査したわけではないのでまだ表面的な感想ですが、選挙を終えてウランバートル市民たちの反応は以下のものが目立ちます。

若者は「酒を今すぐ売ってくれ! 飲みまくって次の選挙のときまで眠りたい!」という声。これは人民党がまた国の舵を握ることへの失望感によるものです。ちなみに選挙翌日はまだお酒を買うことができません。

それと同時に、若者の投票率が過去最高だったことを讃える声も多くありました。

人民党がまた第一党かあと肩を落とす人もいれば、「赤も青も紫も緑も(それぞれの党の色)カラフルになってきて嬉しい!」と喜ぶ人もいました。