モンゴルから届く安倍元首相への膨大な追悼メッセージ

モンゴル人は安倍元首相のことが大好き

安倍晋三元首相が2022年7月8日午前11時頃、奈良市の大和西大寺で参議院選挙の応援演説中に銃撃を受けて逝去されました。

この惨事に対し、SNS上では連日ものすごくたくさんのモンゴル人と南モンゴル(内モンゴル)人が、安倍元首相へ追悼や感謝のメッセージを発信しています。私は安倍元首相がここまでモンゴル人たちから慕われていたことを知らなかったので、その熱量に正直驚きました。

事件直後にウランバートル在住のモンゴル人数名と電話したら、こんな話を言っていました。

「安倍元首相はモンゴルへ6回も来たんだよ。首相在任中は3回。プーチン大統領や習近平国家主席はほとんど来ていないけど、日本から来てくれて、モンゴルを大事にしてくれていると感じて嬉しかった」

ちなみにこの「6回」という数を数名から聞きましたが、首相在任中の3回の訪問以外については記録を確認できず不明です。でも「6回」という数がモンゴルでわりと広まっているようです。

こんな声もありました。

「安倍元首相は国際的な場でも意見をはっきり述べるでしょう。モンゴル人はそういう人が好き」

「安倍元首相は領土問題を抱えるロシアのプーチン大統領とも積極的に何度も関わりを持ったり、強い大国に対してもNOと言える印象がある。同じアジアの一員として尊敬していた」

「モンゴルと日本の距離をもっと近づけることに貢献してくれた」

「フレルバータル元駐日大使と安倍元首相は個人的にも仲が良くて、渋谷のモンゴル大使館に安倍元首相が何度もいらした」

「防衛大学に留学してきたモンゴル人留学生たちに対し、わざわざ時間をとって温かい激励の言葉をかけてくださった」

一方、日本で暮らす南モンゴル人からはこんな声がありました。

「安倍元首相はウイグルのことを頑張っていたから、私たちにとっては希望だったんです。南モンゴルを支援する議員連盟の直接的なメンバーではありませんでしたが」

「南モンゴルを支援する議員連盟」が設立されたのは2021年4月。リーダーは自民党の高市早苗政調会長ですが、高市さんは安倍さんの側近であり考え方がとても近かったので、南モンゴル人たちはこの議員連盟に安倍さんの存在も感じていたようです。

私が個人的に思い出すのは、2014年8月にウランバートル中心部で安倍元首相の母親の洋子さん(当時86歳)をお見かけしたことです。他の日本人や元横綱朝青龍関も一緒で、「日本モンゴル友好書道展」へ出席されるためでした。このとき、洋子さんは拉致問題に関する信書をモンゴルへ届けられたのかもしれないとも思いました。同年3月にウランバートル市内で、横田ご夫妻と、めぐみさんの娘さんであるキム・ウンギョンさんが対面を果たされた直後のタイミングだったからです。

献花に訪れるたくさんの人びと

あまりに多くのモンゴル人から安倍元首相に対する思いが発信されているのを見て、私は彼らの気持ちを元首相にお届けしたくなりました。それで告別式が行われた増上寺へ献花に向かいました。

この日は小雨。花を手に、増上寺へ足早に向かう人たちをたくさん見かけました。

増上寺の目の前にある公園にてレポートする外国メディアも多数見かけました。欧米系、アジア系、いろいろです。

増上寺の入り口。

献花に訪れる人の数が多すぎて、予定より数時間早く献花の受付が締め切られてしまいました。

次々と人がやって来ます。あたりには白檀の美しい香りが漂っていました。

同じ日の自民党本部。増上寺で献花できなかったのでこちらへ移動してきたら、献花に並ぶ数百メートルの長蛇の列がさらに伸びつづけていました。

とつぜん頭上にヘリコプターが何台も。告別式が終わり、出棺があったようです。安倍元首相を乗せた車は、自民党本部や国会議事堂や首相官邸などをぐるりと回って、火葬場へ向かわれるとのことでした。

こちらはウランバートルにある在モンゴル日本大使館の入り口です。ニュースはモンゴルでも流れ、多くの方々が献花や記帳に訪れているそうです。

拉致

安倍元首相のご冥福を心よりお祈り申し上げます。