バヤンホンゴル旅行記の続きです。
8月は夏休みなので、バヤンホンゴル県のモンゴル総合生協学校・相撲クラブも練習はほとんどありません。しかし今回私が見学に来るということで、ガンホヤグ先生がこどもたちへ事前に連絡し、都合のつく子のみ20人くらい集まってくれました。
相撲クラブの練習は、学校に昨年できたばかりの体育館で主に行うそうですが、温かい夏は草原で練習することも多いそうです。
まずはモンゴル相撲の練習時間! モンゴル相撲の衣装はみんな自前で持っています。
勝った子は鷹の舞を踊りながら、国旗の周りをゆっくり回ります。この儀式をするときのこどもたちが非常に誇らしげで、鷹の舞を踊るたびに彼らはモンゴル力士としてのプライドを身につけていくのかなと、見ていて思いました。
ガンホヤグ先生がさっき草原に立てた国旗。
さて、何が始まるのかな……?
先生から配られたメモを見ています。
11歳、5年生のアズジャルガル君がメモを見せてくれました。どうやらくじ引きで相撲トーナメントの対戦相手を決めていたようです。
先生が準備しています。
ジャーン! 草原に土俵登場!
この学校には日本式の土俵の設備がありません。単純にお金がなくて作れないそうなのですが、その代わりに布製の土俵を使っていつも練習しています。しっかりした練習ができないと先生は嘆きますが、こうして草原へ持ち運びできるのは素敵なことですよね。
一番先輩のバスカ君が、後輩たちにまわしを締めてあげています。バスカ君は過去4回もわんぱく相撲や白鵬杯に出場していて、将来は日本へ相撲留学して大相撲の力士になるのが夢。今は留学先を探し中です。
彼らの向こう側では、どこかの遊牧民のヤギと羊が草を食んでいます。この日は太陽がジリジリ照らしてとても暑く、こどもたちがみんな真っ黒に焼けているのも納得。
「さあ、数字の順番に集まって!」とガンホヤグ先生。先生が着ているシャツは、モンゴル総合生協学校に今年就任したばかりの新たな校長先生のアイデアで作ったもの。バヤンホンゴル県にいるという希少な動物、マザーライの絵が胸に描かれています。
こどもたちの家族も見守る中。。。
ハシマルガド君のお母さん。
右がアザー君(アズジャルガル)のお母さん。左がアザー君のお姉さん。
左がバスカ君(バーサンドルジ)のお母さん。右がおばあさんで大相撲ファン。
まずは低学年の子たちのトーナメント戦!
続いて高学年の子の戦い。ハッケヨーイ!
のこった! 左はハシマルガド君。
まわしの数が足りないので、モンゴル相撲の衣装で戦っている子もいます。まわしは、これまで日本で開催されたわんぱく相撲と白鵬杯に出場した先輩たちが、大会からもらってきたものをずっと使っているそうです。
相手がまわしをつけていたら日本式の相撲が取れますが、つけていなかったら掴むところがないので、自然とモンゴル相撲寄りの戦い方になります。
今年10月に東京で行われるわんぱく相撲全国大会のモンゴル代表に内定しているハシマルガド君が勝ちました。
ご家族も一緒に記念撮影。みんな本当に真っ黒! このあと、ホルホグパーティーが始まります!