モンゴル初開催の「国際シャーマンフェスティバル」に世界各国からシャーマンが集合

5月28日、「テンゲル国際シャーマンフェスティバル」という催しがチンギスハーン村キャンプ場で行われました。主催は首都観光所で、今年初開催。モンゴル、内モンゴル、ブリヤート共和国、韓国、フランス、カナダ、ポーランドからシャーマンが集い、早朝の日の出の儀式から夜の火の儀式まで終日つづきました。

私は友人と日の出の儀式から参加予定でした。朝4時半にウランバートル市内を出発するとのことで、早起きして迎えにきてくれる別の友人の車を待っていたのですが、来ない……。なんとその別の友人は、車でこちらへ来る途中に警察の検問で捕まってしまったそうなのです。理由は前夜に飲んだ缶ビール2本のアルコールがまだ体内に残っていて、飲酒運転とみなされ、数ヶ月〜1年間の刑務所収監または罰金刑(&1〜2年間の免停)になってしまったのです(泣)。さらに、フェスティバルに一緒に行く予定だった車持ちの他の友人も、前夜にアルヒ(モンゴルのウォッカ)を飲んでしまったので運転できないとのこと。それで私たちは、スフバートル広場から出発する赤い長距離バスに乗って出かけました。

会場は、草原に宿泊可能なゲルが並ぶキャンプ場になっていて、出店者もたくさんいました。

嗅ぎタバコ。

こんなバンビの柄の嗅ぎタバコも!

ヘラジカの角の骨を彫って作られているそうです。

ヘラジカの角。

会場正面にステージが設けられていて、そこに目掛けて宇宙からパラシュートが。結局だれが降りてきたのかよくわかりませんでした。

モンゴルでは有名な歌手。世界から集ってきたシャーマンたちはステージの前に座ってそれを眺めたり、一部の人は踊ったりもしていました。

韓国から来たシャーマン。そういえば韓国にクリスチャンが多いのはシャーマニズムがもともと根づいていたから、という説を聞いたことがあります。

こうして各国のシャーマンが順番にステージに上がり、それぞれのシャーマニズムの特徴を話したり、観客の相談事をその場で聞いて祈祷を行ったりしました。

こちらはカナダのネイティブのシャーマン。

フランスのシャーマン。前に座っているのは一般のモンゴル人で、彼の体の悪いところを言い当てて、今後気をつけるべきことを話していました。

絵が描かれている太鼓。

こちらはシャーマンではなく、見に来ているお客さんたち。このゲルは、お金を払って借りて前泊することも可能。

写真家のゲレルサイハンさんが、モンゴル書道のブースを出されていました。このイベントのため世界から集まって来たシャーマンたちに、習字アートをプレゼントするのだそうです。私はここで彼のモノクロ写真集『モンゴルの1日』を購入しました。

ひとつ巨大なゲルがあり、2階建のレストランになっています。名物は巨大ホーショール。ここにいたお客さんたちのほぼ全員がそれをオーダーしていました。

私の手と比べてみると……わかりますか? 手のひら二つ分ぐらいあります。味は美味しかったです。

レストランで見かけた女の子。断髪式の直後なのか、ベリーショート。

昼過ぎの長い休憩を挟んで夜はラッパーのYoung Mo’Gが歌うなど、かなりフェスティバル色の強いイベントでした。モンゴルは今年から3年間、観光に力を入れるスペシャルイヤーに突入しているそうなので、今回のイベントもその一環かもしれません。