日本の古着20トンをゲル地区で無料配布したことが騒動に

今日ネット上で一部のモンゴル人が荒れていました。何があったのかとニュースを見てみると、前日に「日本の古着を20トン無料配布する」という広告が出て、今朝ゲル地区に人々が殺到したとのこと。前に行こうと走る人もいて、なんと200メートルもの行列ができたそうです。

配布したのは、モンゴルのシャーマン博物館(?)と某NGO。どういう経緯で日本の古着を20トンも手に入れたのかはわかりませんが、経済的に困窮している家庭に無料配布するという趣旨からして、日本で不要となった古着をタダ同然で得た可能性が高そうです。

古着の取り合いになり、ケンカする人たちもいたようです。主催者は善意で行ったのだと思いますが、一般のモンゴル人からは、「外国から出たゴミを取り合うなんて卑しいと思わないのか?」「情けない」「虚しい」「もらうばかりでなく自分で稼ぐという意思を持って」「ここでもらった服をどうせ転売するんだろう」「これほどまでに困窮した人々がいるという今のモンゴルをあらわしている」「政治家はこの光景をしっかり見ろ」など、嘆きの声が出ています。

それにしても、日本の古着がまさかモンゴルのゲル地区で騒動を巻き起こすとは……。古着は立派なカルチャーなので、わたしは古着に対して悪いイメージがありません。そのため、今回のことに対してモンゴルの人たちが嫌がっているのを見て、むしろ驚きました。

そもそもモンゴルへ届けられた20トンというのが、どの程度の古着だったのか? まだちゃんと着られる状態だったのか、本当に「ゴミ」レベルだったのかがわからないので、何とも言えないです。どのようなルートでモンゴルへ渡ったのかを含め、気になるニュースです。