日本でもニュースになった、モンゴルでの大発見「頭突き恐竜」って?

モンゴルのゴビ砂漠で、新種の恐竜発見というニュースが昨日出ました!

NHK 「頭突き恐竜」最古の化石をモンゴルで発見 新種の全身骨格

読売新聞オンライン 「ジュラシック・ワールド」に登場の「頭突き恐竜」、新種・最古の化石…ゴビ砂漠で完全に近い状態で発見

読売新聞オンラインの記事によると、「米国ノースカロライナ州立大とモンゴル科学アカデミー古生物学研究所、岡山理科大、福島県立博物館などの研究チームは、モンゴル・ゴビ砂漠で発見した化石が、映画「ジュラシック・ワールド」で登場した「頭突き恐竜」の新種かつ最古のものだと発表した。論文が18日、科学誌「ネイチャー」に掲載される」とのことです。

すごい発見があったんですね! モンゴルが恐竜ファンを魅了する理由がわかる気がしますよね……。ところで、このニュースをご覧になった方は、「頭突き!?」と思いませんでしたか?

私は以前、KADOKAWAから刊行された『ほんとうは“よわい恐竜”じてん それでも、けんめいに生きた古生物』(土屋健・著)』の制作に関わったのですが、この本にまさにこの「頭突き恐竜」が出てきたのです。こんなヘンな恐竜いるんだ!と印象的だったので、今回のニュースを見て嬉しくなりました。

『ほんとうは“よわい恐竜”じてん それでも、けんめいに生きた古生物』(KADOKAWA)より

この恐竜は、ぶ厚い骨でできた頭を使ってオス同士が頭突きをおこない、メスをめぐる戦いや縄張り争いをしていたと考えられているそうです。ただ、これまで発見された化石は部分的だったりして、謎も多かった……。ですが今回、ついに新種の全身骨格が発掘されて、恐竜関係者は昨日発売の「ネイチャー」誌を貪り読んでいるのではないでしょうか?

ちなみに「頭突き」をする他の生物としては、サイやカバやゴリラがいるそうです。この恐竜と同じく、オス同士の競争において見られる行為らしいのですが、パキケファロサウルスは爬虫類、サイは哺乳類なので、生物学的には直接的には関係ないのです。同じ生物として、頭突きはなるべくしないで生きたいと私は思うのですが、頭突きする生物がこんなに存在することに驚きます。痛みを感じにくい頭なのでしょうか。