阿佐ヶ谷の裏道で聞こえてきたモンゴル語

中央線阿佐ヶ谷駅からほど近い裏道を歩いていたら、モンゴル語が聞こえてきました。あ!と思って声の方を見ると、モンゴルの若い男女がガードレールに座っておしゃべり。話しかけてみたら、20歳だという青年は日暮里に、19歳だという女の子は八王子に住んでいて、中間地点の阿佐ヶ谷で会っているとのこと。

二人とも日本語学校に通いながらアルバイトして生活しているそうです。日本在住歴が1年以上になる男の子はコンビニで、来日してまだ1カ月だという女の子は日本語がわからないのでヤマトで。「腰が痛くなるから、早く日本語を覚えて他のアルバイトをしたいんです」と女の子。二人は地元が同じ幼なじみで、フブスグル湖のロシア国境に近い村で生まれ育ったそうです。

そんな遠い場所からどうして日本に来たのかと女の子に聞いたら、「子供の頃からの大親友が将来日本へ行くのが夢だとよく話していて、彼女に影響されました。それで私も日本に行ってみたくなって、今年10月に初来日して日本語を勉強しています。今のところ日本がすごく気に入っています!」。

親友も一緒に来日したのかと思いきや、「親友は数年前に精神的に病んでしまい、自ら命を絶ったんです」。だから二人分の夢を叶えているのだと彼女は言いました。日本で将来叶えたいことの一つが、大好きなラッパーのKAと東京でバッタリ会って写真を撮ってもらうこと。「KAの声も歌もみんな好きなんです、叶うといいなあ……」とドキドキしながら話していて可愛かったです。