ベキがなぜ広大な土地を買い集めているのか、その理由を探る乃木。
乃木はある晩、ベキから食事の場に招かれました。そこにはベキの他にノコル、バトラカ、ピヨの姿も。
モンゴル料理のホーショール(揚げ餃子)……っぽいけれどなんか薄い! そして黄身を塗って焼いたような光沢。これがバルカ料理? ちなみにモンゴル人が大好きなホーショールは、
こんな感じです(このホーショールは巨大サイズで、普通はもっと小さいです)。
これもホーショール(丸い形のナーダム・ホーショール)。
こちらはベキの食卓に並んでいたモンゴル料理のボーズ(蒸し餃子)……っぽいけれど、むしろ小籠包に近い繊細な形に見えます。モンゴルのボーズはもうちょっとどっしりしています。
こんなのとか、
こんな感じです(こちらは歌舞伎町にあるモンゴル料理店「モリンホール」のボーズ)。
再びベキの食卓。モンゴルのじゃがいもは味が濃厚でおいしいので、バルカ共和国のじゃがいももきっと美味なんでしょう!
モンゴル人が大好きなニースサラダ(ポテトサラダ)かと思いましたが違いました。モンゴルのニースサラダはじゃがいもやにんじんやハムを小さなサイコロ型に切ってマヨネーズであえます。バルカの料理はモンゴルに近いけれど、モンゴルと同じではないんですね。
テントがどうしても手に入れたいという土地。
土地購入に必要な資金1千万ドルを得るため、乃木は別班の機密情報を使って株の信用取引に手を出します。
乃木が株価と睨み合っている間、ニコルは背を向けて考えごとをしている様子。何の動画を見ている?
謎の声が「あなたは7回撃たれた狼だ」とつぶやきます。声の主はネイティブのモンゴル語話者ではないようです。
「7回撃たれた狼だ」(Долоо буудуулсан чоно шиг)はモンゴルで知られている言葉で、人生経験を重ねて生きる知恵や能力を備えたクレバーな者という意味です。
突然テントに現れたベキの実子である乃木の大活躍により、ニコルは嫉妬も含めた複雑な感情を抱いていると思われます。しかしニコルではない第三者の声が彼に「ニコルよ、賢い人間なのだからやれるはずだ」と鼓舞しているかのよう。ニコルは何か考えている様子です。
資金調達に成功し、ワインのような飲み物で乾杯。ここでテントの成り立ちがベキの口から明かされます。
たたら製鉄と米作りが盛んな奥出雲に生まれ、勉学に励んで東大に入ったベキ。警察官に入ってから乃木の母親と結婚し、公安部外事課に配属されてバルカの任務に就きました。
バルカには異なる民族が暮らしていて、内戦が起これば日本への資源供給が止まりかねません。武装勢力の内部状況を調査するため、外交官としてではなく公安の立場で、ベキはバルカへやってきたそうです。
ベキは表向きは農業使節団の立場でバルカに滞在。井戸を掘り、野菜を育てる方法を地元の人たちに指導して成功したようです。
アフガニスタンの人々に慕われ愛された医師の中村哲さんのようですね。
ベキ夫妻が暮らしていた家は、なんとアディエルとジャミーンが暮らしていた家だと判明。アディエルはなぜあんな立派な固定家屋に暮らしているのか不思議に思いましたが、もともとベキの持ち物だとわかって納得。
武装勢力の魔の手がベキ家族を襲います。
公安に助けを求めるも、公安のヘリコプターはバルカ共和国まで飛んできてなぜかベキ家族を見捨てます。そして彼らは武装勢力に囚われ、幼かった乃木は両親と引き離され拉致され、ベキ夫妻の苦悩の日々が始まります。見ているこちらの心も引き裂かれそうな辛いシーンでした。
拷問を生き延びたベキは、それから何年も息子の居場所を探し続けました。「あけみとの約束を守るため、お前を探し続けた」と涙をぬぐうベキ。第9話のベキはこれまでで一番「お父さん」らしい優しさと慈悲が滲み出ていました。
息子は生きていないと聞かされ、生きる希望を失ったベキの前に偶然現れた赤ちゃんのニコル。
武装勢力に撃たれたベキを救ったのが、武装勢力に雇われていた当時17歳のバトラカ。地元民が自らを守るためにベキから銃を学ぶ過程で出会ったのがピヨ。テント幹部たちの出会いが明らかになりました。
アディエルともこの時期に出会っていたのです。
二宮和也さん演じるニコルが、初めて嬉しそうな笑顔を見せた瞬間。
食べられない孤児を助けたいというベキの思いから始まったテント。ベキという人物は、人から受けた恩をずっと忘れない、大切な人を守ろうとまっすぐ突き進むことのできる純粋な心の持ち主のように見えます。
ベキが土地を買い集めていた理由は、そこに純度99%以上の蛍石が眠っているからだと判明。
そして最終回を目前に、別班の立場でテントへ潜入したという疑いをベキからかけられる乃木。バルカ政府に蛍石のことをリークしたのは誰でしょう? 乃木を追い出すためにニコルが仕掛けたと思うのは単純すぎ?
あと1回でこのドラマが終わってしまうのは寂しいですね! どんな結末を迎えるのでしょうか?