「日本には霊が多い」とモンゴル人は本気で信じている

モンゴルから技能実習生として来日した若者たちと先週末知り合い、日本で体験した心霊現象の話で盛り上がりました。(オバケと馬糞という記事で「日本には霊が多い」と恐れるモンゴル人がいることを書いたので、ぜひご覧ください)。

彼らは身を乗り出しながら、「日本に来る前は霊が多いと聞いていたのでビビっていました!」と話しました。みんな20代ぐらいの若者です。そして1人の青年がこう言いました、「僕はモンゴルで霊を見たことがなかったんですが、日本に来て初めて見ました!」。

「夜中に寝ていたら、髪が長くて白い服の人(性別不明)が部屋に入ってきたんです。その人は僕のほうへ来て体の上に乗ったので急に重さを感じました。その瞬間助けを求めて叫ぼうとしたけれど、どんなに振り絞っても声が出なくて体も動かない。すごく怖かったです。しばらく必死にそれを続けていたら、『あっちへ行け!』とやっと声を出せました。すると霊がぱっと消えて体が動かせたんです……」

続いて彼のルームメイトだという青年も、「僕は彼と違う部屋の二段ベッドで寝ているのですが、後日僕の部屋にもその霊が入ってきたんです。髪が長くて白かったので、おそらく同じ霊です」。

ゾゾゾ……。

面白かったのは、彼らが考える「なぜ日本には霊が多いか?」の理由。私が、生きている人間の人口密度の違いではないか?と言うと、彼らは次のように言いました。

「モンゴルではこう信じられています。日本は海に囲まれているので、霊が水を渡れず島国の中でどんどん増えていく。モンゴルは大陸なので霊が四方八方へ移動でき、数も少ないんですよ」

へえ〜! 日本という国はこんなふうに見られているんですね。

ちなみに特定技能資格で働いているこの青年たちは、セレンゲ県、ダルハン県、アルハンガイ県など、全員がモンゴルの地方出身者だというのも興味深いです。それぞれの業種は、空調のメンテナンス、空調ダクトの製造、壁の塗装、布団の製造、造園、タイル貼り。仲間とルームシェアをしながら仕事に通い、土日が休みだそうです。

「仕事はハードです。平日は毎日仕事で、翌日が休みである土曜日夜に同郷の仲間と飲んでリフレッシュするのが貴重な憩いのひとときです」とのこと。来日3年目の彼らは残り半年で帰国予定です。