太陽と風の産業

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<記事の一部を掲載しています>

ここ数年、モンゴルは厳しい経済難に陥っている。この国の経済がなかなか発展しない理由のひとつは、国を支える産業がないことだろう。

広い国土には銅、石炭、金、ウランなど豊富な地下資源があり、鉱業分野は期待されているものの、鉱山開発のために世界から集まった投資が政治家の懐に消えてしまったりして(ワイロや汚職はあたりまえ)、なかなか軌道に乗っていない。

そんなモンゴルに、いま新たな産業が生まれようとしている。再生可能エネルギーだ。モンゴル南部のゴビ砂漠は偏西風の通り道なので年中強い風が吹き、強烈な太陽も照りつける。ここで風力と太陽光発電をおこない、電力を他国へ輸出しようというのだ。

専門家によれば、モンゴルの太陽光と風力の潜在的発電能力は2.6兆ワットあり、年間で1万5千テラワットの電力を供給できる。

……と聞いてもピンとこないが、日本と韓国の年間電力需要量の合計は約1500テラワット、中国は約6千テラワットで、日・中・韓の年間使用電力を軽くまかなえると聞けば、なんだかすごい。

この豊富な自然エネルギー資源を活かし、ゴビ砂漠で生み出した再生可能エネルギーを北東アジア各国(日本・中国・韓国・ロシア)につないだ送電網(グリッド)で共有するという壮大な構想がある。その名も「アジア・スーパーグリッド(ASG)」構想。最初に言い出したのはソフトバンクグループ代表の孫正義氏だ。

きっかけは、3.11による東京電力福島第一原子力発電所の事故だった。「それまで電気はあって当たり前だと思っていた」という孫氏はひどくショックを受け、「今後は老朽化した原発から再生可能エネルギーにシフトすべきだ」と主張。すぐさまポケットマネーの10億円で自然エネルギー財団を設立、ゴビ砂漠に目をつけた。

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⬇️全文(残り約1000文字)は月刊望星2019年4月号でご覧ください。

東海教育研究所 http://www.tokaiedu.co.jp/bosei/koudoku.html